キャスト陣には三上博史や仲代達矢、酒井美紀などの人気実力派が結集している。
大正時代初期。
金井次郎と小寺利一郎は親は兄弟同士でありながら、次郎は玉突き屋のマスターでうだつがあがらず、利一郎は設計技師として成功し、メコン河の架設工事のためにベトナムに渡った。利一郎の妻で女医の正子は夫のいない二年間の空白に耐えられず、次郎との情事におぼれていった。そして今日、利一郎が婦国した。しかしはや次郎にとって正子のいない生活は苦痛だった。一方嫉妬深い利一郎は、二年間の正子の生活を執拗に聞きだし、疑いは正子の勤める病院の女たらしで有名な上野部長に向けられた。これをいいことに次郎は正子との蓬びきを続け結婚を迫った。しかし正子は夫として何ら欠点を持たない、利一郎に離婚をきりだすことはできなかった。そんな折も折、次郎は正子に二千万円の貯金があることを知った。それ以後、次郎の胸の中には黒い影がおしひろがっていった。まず次郎は喫茶店リオのウェイトレス・美代子に近づ...
織物の図案を書いて生計をたてる相沢知子と、名もない小説家小杉慎吾、それに慎吾の妻のゆきとの、奇妙な関係はもう八年も続いている。そんな長い年月、知子とゆきは一面識もなかったが、お互いが認め合い、慎吾は江の島の自宅と、東京の知子の下宿を、一週間に二度づつ往復していた。ところがこの奇妙な関係も、知子がお得意先で偶然出逢ったかつての恋人、木下涼太の出現によって、亀裂を生じはじめた。彼は、仙台で開業医をしていた知子の夫佐山が、市会議員に立候補した時アルバイトに来ていた学生で、知子はこの涼太と不倫の関係を結び夫のもとを離れたが、その結末は破局に終ったのだった。あれから八年、知子は、慎吾との新しい生活に入っていたが、涼太は小さな広告代理店に勤め貧しい生活を送っていた。知子は自分が彼を陥れたと、自己嫌悪に悩んだあげく、ふたたび二人は昔の関係に戻った。慎吾の目を盗んで...
「奴の拳銃は地獄だぜ」の江原真二郎、「鴬城の花嫁」の丘さとみ、「清水港の名物男 遠州森の石松」の中原ひとみ、「炎上」の仲代達矢らが出演している。